国家総合職人間科学区分ステマブログその1

 

■書こうと思った動機

・国家公務員総合職(以降国総)受験に際してインターネットの海に流れている情報だけで戦ったので,私もその恩返しとして経験談ベースの情報を増やしていきたいと思ったから。

■誰に向けてこの記事を書いているのか?

・金はないが大学院修士課程の入試をクリアできるくらいの能力はある,教育学・社会学専攻の大学院生。ちなみに修士課程修了~30歳まで受験可能なので,論文が出なくて死にそうなD4とかでもギリギリ受験可能です。

このご時世に「キャリア官僚」の響きに憧れる大学院生。 

■この試験はどんな試験か?

・詳しくは人事院というとんでもなく素晴らしく最も国家公務員を象徴するような組織のHPを見よ(総合職試験(院卒者試験)|国家公務員試験採用情報NAVI )。

・国家公務員総合職試験はあくまで「試験」なので,採用されるためには合格後に各省庁の面接(いわゆる「官庁訪問」)を受ける必要*1がある。つまり民間企業の就職活動におけるSPIをもっと面倒にしたものだと思えばよい。

・基本的に院卒の場合は,自分の専門分野に近い&志望省庁が採用している試験区分を受験する。私は志望省庁が全て人間科学区分を採用可としているところだった*2ので,専門性(?)*3を活かすべくそのまま人間科学区分で受験。

■大学院卒が有利!

・この学部歴(学部でどの大学を卒業したか?)が重要視され,学歴(どの学位を取ったか)は軽視される日本社会において,国総は珍しく学歴(not学校歴)を重んじてくれる設計になっている。*4

・院卒で受験するメリットは

(1)院卒は倍率が低いため試験に通りやすい。採用人数が学部卒/院卒で異なるため*5

(2)学部生に比べて,勉強に費やす時間的なコストが小さい。なぜなら専攻に近い分野の区分を選択すると,大学院受験の知識がそのまま活用できるため。

・ただ,修士2年の春に受験する場合には研究の合間を縫って受験勉強する必要があることに留意。特に例年であれば試験と学振の締め切りが被ります*6

■どうやって攻略するか?を考えた

・元カレピッピが国総を目指していた(そしてあっけなく官庁訪問で祈られた)のを見ていて,「国総は金×努力×時間の組み合わせを合格最低点を超えるように個人の能力パラメータとすり合わせるゲーム」であることを知っていた。そのため,金は「予備校に行かず,参考書代もできるだけ安く済ませる」,努力は「これまでやったことのない分野に挑戦しない(≒公務員試験にありがちな法律・経済科目は可能な限り勉強しない)」,時間は「一次試験受験4か月前(≒1月4日)から対策をはじめ,同時に学振への応募も進める」という目標を立てた。

・以降,このこすっからい受験生がどうやって対策を進めたのかについて記述します。

 

*1:国家公務員試験の合格者は官庁訪問合格者の3倍程度になるように設定されている。

*2:年度によって突然採用対象外にしてくる省庁があるので必ず確認してほしい。例えば経済産業省は昨年度まで人間科学区分をコンスタントに採用していたが,今年度はなぜか採用対象から外している。

*3:査読論文もない修士課程修了程度で専門性というのもおこがましいが,学部卒に比べるとその差が歴然としていることに最近気づいてびっくりした。

*4:いわゆる銘柄大学しか採用されないという話も聞くが,それも場合によるのでは?と思う

*5:官庁訪問はその省によって求める人材像が異なるため一概には言えない

*6:今年はコロナにより試験が延期になったため,学振に専念できる時期があった