201027_たんぽぽ

・「たんぽぽ」という唱歌がある。小学生のときに教わって,わりと歌いやすいメロディだな,でもバラの花よりたんぽぽの花ってどういう意味だろう(当時は花が嫌いだった)と思いつつ素直に歌っていたのだが,数年前に思い返して検索をしたらどうやら労働運動の歌だということが分かった。

 

・「たんぽぽ」を作ったのは前職の労働組合(日立労組)らしく,前職の社史や労働運動の先行研究を紐解くとああ日本型の労組協調型の労働組合なのかなぁ……と思ってしまうのだけれど(実際,日立労組は組合員の苦情処理機関としても機能していて,一般的にイメージされる労働争議とはやはり別の役割を担っていたように思います),あの歌が作られた時代の日本の産業構造だったり,当時の教育達成の不平等や「学歴社会論」に思いを馳せると,労働者の目線から共感できるよい歌だなあと思ってしまう。川崎や戸塚の工場の壁の脇にはたんぽぽが生えていたんだろうな。